- 2005/07/10 公開
- 2005/07/11 参考リンク追加、色々と誤植修正
どう攻めるか
この巨大な謎の集合体にどう挑み、どう切り崩すか。
個々の謎に仮説を立てても、全体がつながらない。
細部にいちいち疑心暗鬼になっていたら、とても追いつかない。
すべての殺人を成し遂げた、単独実行犯がいるわけではない。
綿流し編では、魅音が一部の殺人について自白している。
それどころか、祟殺し編では主人公自身が殺人を犯している。
いるとすれば、それは操り犯のような存在。
巧みに人々を惑わせ導くことで、手足の代わりとして殺人を成し遂げた人物。
もしくは、なにかの秘密。
誰かによって隠されている、すべての謎の根元となっている陰謀。
全体を把握すること、見通すことが必要だ。
まずは解くべき謎を洗い出す。
そして、仮にでも回答がだせるなら、いったんそれでよしとする。
その上で、どうしても解けない謎を絞り込む。
絞り込んだ謎について考察する。
そうして、全体を矛盾なく有機的に説明できるような仮説を探す。
最後に、その仮説が事件全体に整合性をもたらすことができるか確認する。
では、ひぐらしのなく声に、耳を澄ませよう。
謎を抜き出す
目立った謎を洗い出した。
なにが謎かは捉え方によるが、まあとりあえず。
以下の二群に分ける。
- 現象系
- あからさまに現象として提示されている謎。
- 矛盾、科学的合理性に反する出来事など。
- 伏線系
- 明確な説明や他とのつながりが見えない謎。
- なんらかの解釈が必要と思われる事象。
パート | 現象系 | 伏線系 |
---|---|---|
鬼隠し編 |
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綿流し編 |
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祟殺し編 |
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暇潰し編 |
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とりあえず回答をだす
現象系
まず、現象系の謎は簡単に答えがだせる。
一見不可能としか思えないような謎。
だからこそ、逆に解決は可能性が絞られてくる。
書くだけなら回答は一応すべて書ける。
ただし、確実な裏付けがなく、あくまで回答案でしかない。
「おいおい、つまんねえぞ」「他にも可能性あるだろ」と思うかもしれない。
いまはとりあえず整理の段階なので、堪忍願う。
パート | 現象系の謎 | とりあえずな回答 |
---|---|---|
鬼隠し編 | 竜宮レナの豹変はなんなのか? 演技なのか、精神的な異常なのか、圭一の誤解なのか |
竜宮レナが、本当に、そういう性格だった |
なぜ圭一の行動や大石との会話内容が逐一魅音達に漏れるのか? | お疲れさま会にあった通り、園崎グループの息がかかった店や村内での人のつながりなんかがあって情報共有されるから | |
富竹ジロウの殺害方法は? 自ら喉を掻き破ったとしか思われない殺し方とは? |
なんかそういう薬物があるのか、錯乱をもたらす病原菌でも注射されたのか | |
ひとつ多い足音の理由は? 圭一が玄関で感じた背後の気配は? | 圭一のストレスによる幻聴、幻覚 | |
綿流し編 | 祭具殿で詩音と富竹だけが聞いた子どもがはねているような音とは? | 祭の会場から声が響いてきた 音の反射とか角度とかが関係して、詩音と富竹だけに聞こえた |
既に死亡していたはずの魅音 圭一を刺したのは誰か? |
詩音 圭一を刺した後で飛び降り自殺 |
|
鷹野の検死結果で、死亡が綿流しの前日なのはなぜか? | 遺体の確認に使った歯形の記録のほうが実は鷹野ではなかった つまり焼死体は別人 |
|
祟殺し編 | 祭に参加した者達や沙都子の証言と、圭一の体験との食い違いは? | 殺人者となった圭一をかばうため、村ぐるみで偽証している ただし圭一が殺害したのは鉄平ではなく人違いだった 従って鉄平が帰ってきたのは沙都子の証言通り |
圭一が殺害した死体が消えた理由は? | 殺人者となった圭一をかばうため、園崎家に関わる誰かが隠した | |
雛見沢大災害は天災なのか? 人災なのか? 圭一はなぜ雛見沢大災害を生き延びたのか? |
天災 圭一がバイクを鬼ヶ淵沼に沈めたのが契機ではないか 一人だけ助かったのは、川に落ちたときに仮死状態になって呼吸数が極端に減ったのかな |
|
暇潰し編 | 梨花は雛見沢村連続怪死事件を本当に予知したのか? | 計画者から聞いた 綿流し編で雛見沢村連続怪死事件は基本的に園崎家が関わったと魅音が告白している 従って計画者は魅音か、お魎だろう |
伏線系
伏線系は難しい。
他の場面との整合性を考慮する必要があるからだ。
まあ、とりあえず書けるものは書いてみる。
パート | 伏線系 | とりあえずな回答 |
---|---|---|
鬼隠し編 | 圭一が斧を持ったレナに追われたときの会話の意味は? 二人組の男に襲われた理由は? |
悟史のときと同じことが圭一に起きており、それを救うためにレナは圭一から事情を深く聞き出そうとしている 二人組は園崎家に関係する手下で、連続怪死事件に触れようとする圭一を拘束しに来た |
監督はなんのために呼ばれたのか? 注射器の意味は? |
魅音の言葉通り、富竹と同じ殺し方をするために医者である入江(=監督)が呼ばれた 注射器はやっぱり首が痒くなる薬物? |
|
圭一のメモを一部のみ削除したのは誰か? そしてなぜか? 注射器を奪ったのは? |
さっぱりわかりましぇ~ん | |
圭一も富竹と同じ死に方をしたのはなぜか? | さっぱりわかりましぇーん | |
綿流し編 | 失踪当日、梨花が学校で「目元が真っ赤」「涙と土汚れ」「髪にも草が付き」となっていた理由は? | 恐らく魅音に祭具殿の鍵のことで叱られたのではと |
ハシゴを押さえる魅音の言葉「沙都子は呪われた子」の意味は? なぜ沙都子に冷淡なのか? |
沙都子の両親がダム誘致に賛成していたことや、沙都子が祭具殿に忍び込み、オヤシロさまを傷付けたことから? | |
梨花の死体に残されていた注射器はなんのためだったのか? | さっぱりわかりましぇ~ん | |
祟殺し編 | 悟史は家出なのか? 殺害されたのか? 名古屋駅で目撃されたという情報はなんなのか? |
家出なんだろうね |
鷹野が富竹の自転車を運んでいたのはなぜか? | さっぱりわかりましぇ~ん | |
祭以降も鉄平が現れたことに対し、魅音やレナが沙都子に冷淡な態度を示す理由は? | 沙都子の両親がダム誘致に賛成していたことや、沙都子が祭具殿に忍び込み、オヤシロさまを傷付けたことから? | |
祭の翌日、学校の帰り、魅音とレナが圭一を強制的に誘おうとした意味は? | 圭一が鉄平を殺害したことについて、村人全員が圭一を守るため、口裏を合わせてアリバイを確保しようとしていることを伝えるため、かな | |
入江(監督)が自殺(他殺?)した理由は? | 圭一は入江に鉄平の殺害を告白している 警察に相談しようとした入江を、園崎家の手下が始末したのではないか |
|
梨花が殺害された理由は? なぜオヤシロさまへの冒涜という形をとったのか? そして殺害者は? |
さっぱりわかりましぇ~ん | |
大石が失踪直前に照会要請した車は? | 園崎家関係以外で照会要請するほどの車といえば、鷹野の車ではないか | |
沙都子の「あの人たちも、…圭一さんと同じものに乗り移られていたのかもしれない。…………あの時は…殺されるとしか思わなかったから」という言葉の意味は? | 鉄平とその仲間達のことだろうなあ | |
雛見沢大災害で沙都子と鉄平(叔父)が行方不明であることの意味は? | 園崎家によって殺害、死体を隠蔽されたのではないか | |
暇潰し編 | 雛見沢村連続怪死事件を計画したのは誰か? 梨花はどのようにしてその情報を知ったのか? その後に続くモノローグの意味は? |
さっぱりわかりましぇ~ん |
絞り込んだ謎について考察し、仮説を立てる
さて、謎を整理した結果、もっとも解釈不能な謎として以下が残った。
他の謎は(とりあえず形だけでも)答えがだせた。
しかし以下の謎は、どういう意味があるのか、他とのつながりさえ不明だ。
これらについて考察し、仮説を立ててみよう。
パート | 絞り込んだ謎 |
---|---|
鬼隠し編 | 圭一のメモを一部のみ削除したのは誰か? そしてなぜか? 注射器を奪ったのは? |
圭一も富竹と同じ死に方をしたのはなぜか? | |
綿流し編 | 梨花の死体に残されていた注射器はなんのためだったのか? |
祟殺し編 | 鷹野が富竹の自転車を運んでいたのはなぜか? |
梨花が殺害された理由は? なぜオヤシロさまへの冒涜という形をとったのか? そして殺害者は? | |
暇潰し編 | 雛見沢村連続怪死事件を計画したのは誰か? 梨花はどのようにしてその情報を知ったのか? その後に続くモノローグの意味は? |
考察1:梨花の予言
時系列的に、まず暇潰し編における梨花の予言について考えてみよう。
私としては、この予言については超自然が関わっていると判断している。なにせシナリオセレクトで「推理不能。あなたはこの物語を拒否する権利があります。」などと書いてあるのだから。梨花が予言できたことには超自然的要素が関わっているという含みではないかと思う。
着目すべきは、予言の内容と現実との差異だろう。
梨花の予言は昭和五十七年までは的中している。しかし、昭和五十八年の事件、富竹と鷹野の死については言及していない。オヤシロさまの祟りにぴったり一致する現象であるにも関わらず、予言に含まれていない。
つまり、昨年までの連続怪死事件と、富竹と鷹野が殺害された今年の事件とは、なんらかの質的な違いがあるということになる。それはなにか?
考察2:鷹野の行動
昨年までの連続怪死事件との質的な違いについて考察するため、鷹野に関する謎について考察してみよう。
まず、鷹野が富竹の自転車を運んでいた謎について考える。
富竹の自転車を運び去ってしまうとは、なにを意味するのか。移動手段を奪ってしまうのだから、それは富竹の逃走を防ぎ村に閉じ込める、ということだろう。
しかし鷹野は富竹の恋人のはずだ。これではまるで、富竹が誰かに殺されるのを、鷹野が手伝っているようにしか思えない。
ここで鷹野に関するもう一つの謎、死亡推定時刻が綿流しの前日だという検死結果の謎を思い出してほしい。
焼死体の身元確認は歯形に基づいている。従って、考えられる可能性はみっつ。歯形の記録のほうが替え玉による偽物なのか、綿流しの日の鷹野のほうが偽物だったのか、日付自体について圭一に大がかりな誤認をさせたのか、いずれかだ。
鷹野は圭一だけでなく他の人々にも姿を見せているから、綿流しの日の鷹野が偽物だったとは考えにくい。日付を誤認させるには、誤認させた分の時間の帳尻合わせのために長期間意識を失わせるといった処理が必要になり、かなり困難だ。
従って、遺体の確認に使った歯形の記録のほうが実は鷹野ではなかったという可能性が高い。この日のために予め計画していたのか、あるいは別人が鷹野の名を語っていたのか。
どちらにせよ、鷹野(もしくは鷹野の名を騙る正体不明の人物)は、計画的に焼死体を作り上げ、自分が死んだと偽装したのだろう。黒こげになるまで焼いたにも関わらず、正確な検死結果がでてしまったことのほうが誤算だったと思われる。
鷹野に関する謎から、焼死体は偽装で実際には生きており、富竹の殺人にも関与している可能性が浮かんできた。
しかし、これは綿流し編での魅音の告白と大きな矛盾を生む。
連続怪死事件は魅音が犯行の中心人物だった。雛見沢の暗い過去を知る者にとって、祭具殿に侵入されたことは死に値することであり、鍵を簡単なものに変えただけでも、梨花を罰する必要があった。
この告白がその通りの真実ならば、当然続けて鷹野について触れられなければならない。もし鷹野が自ら富竹を殺害し、焼死体を偽装し、行方をくらましたのなら、魅音は「あの二人だけは自分の犯行ではない」と明言するはずだ。
この矛盾はなにを意味するのか。
考察3:園崎家の陰謀
鷹野の行動について魅音が口を閉ざしたこと、ここから、園崎家が鷹野の行動に関与していたと推測できる。
焼死体を偽装すること。富竹から逃走手段を奪うこと。鷹野の行動に園崎家は察知、もしかすると協力さえしていた可能性がある。ならば、鷹野等が祭具殿に侵入することも察知していたと考えざるを得ない。
すると、魅音の告白とは異なり、園崎家にとって祭具殿への侵入は雛見沢を守るための絶対的な禁忌ではなかったことになる。鷹野等の祭具殿への侵入に関わっていながら、侵入そのものを防ぐという手段をとっていないのだから。
連続怪死事件の中心にいたのは確かに園崎家かもしれない。そんな嘘をついても園崎家にメリットはないし、井戸の死体がなによりも有力な証拠だ。
しかし、連続怪死事件の動機が「雛見沢を守るため」だったという点については、疑わざるを得ない。園崎家は鷹野等が祭具殿に侵入することを知っていながら、あえてとめなかったのだから。
では、なんのために園崎家は連続怪死事件を起こしたのか。
祭具殿に侵入されたことでなにが起きたのかに着目すれば、それはぼんやりと浮かんでくる。鍵を簡単なものに替えた梨花と村長の公由が責任を問われる形で殺害された。そう、園崎家を除く御三家の残りの二つの家の者が排除されたのだ。
ここから、連続怪死事件の真の動機が見えてくる。
連続怪死事件の真の目的、それは、園崎家が他の御三家、古手家と公由家を滅ぼすことにあったのではないかと推察する。御三家の中で最も下位に位置づけられてきた園崎家が、名実共に雛見沢を支配するための策略だったのだ。
工事現場の監督、沙都子の両親と叔母については、事件の焦点をオヤシロさまの祟りと思わせることのブラフだろう。本当の目的は、梨花の両親の殺害にあった。
もちろん、園崎家はそのようなたくらみを雛見沢の人々に気付かせるわけにはいかなかった。オヤシロさまの祟りという隠れ蓑を機能させるために、まずわかりやすくダム現場の監督を殺害した。そして目的の古手家に着手するときには、その前年と翌年にダム建設賛成派であった北条家で挟んだ。
これは綿流し編でハシゴを押さえていた魅音の「沙都子は呪われた子」という言葉ともしっくり来る。
単に、梨花の巻き添えとして沙都子を殺害してしまっただけなら、ここまでひどくは言わないだろう。園崎家は陰謀のために北条家を犠牲にした。残された沙都子に対し、魅音は当然複雑な心境だったろう。そのため学校や部活での友達付き合いという形で罪滅ぼしをしてきた。
しかし沙都子を殺害(もしくは殺害すると決断)した後では、あえて「呪われた子」という突き放した言い方で自らに言い聞かせなければ、さすがに魅音も耐えられなかったのだ。
さて、園崎家の陰謀のためには、有力者である村長と、老人達から崇められている梨花を排除する必要がある。しかし、この二人については「オヤシロさまの祟り」という名目が成り立たない。そのための変化球が、鷹野等の祭具殿への侵入だったのだろう。
恐らく鍵を簡単なものに替えたこと自体は、確かに村長と梨花からの提案だっただろう。いや、鍵を替えなくとも、園崎家はなんらかの方法で富竹と鷹野を支援し、祭具殿に侵入させればよかった。「祭具殿に侵入された」という既成事実さえあれば、村長と梨花の責任追及が可能になるのだから。
もちろんこの二人以外に、公由家にはまだ村長の息子が残っている。しかし村長や、生き神扱いされていた梨花と比べると、園崎家にとっては大きな脅威ではない。
こうして五年に渡る園崎家の陰謀は実現された。警察に包囲され観念した魅音の告白は、せめて「園崎家は雛見沢を守るため手を汚した」という形で名誉を守るための捏造だったと思われる。
ところで、このようにして連続怪死事件と園崎家の関係が見えてくると、腑に落ちない謎が浮かんでくる。鬼隠し編で、圭一はなぜ命を狙われたのか?
連続怪死事件は園崎家が雛見沢を支配するための陰謀だった。綿流し編のように、祭具殿に侵入したのならばオヤシロさまの禁忌という名目上、殺害しなければならない。しかし、大石から捜査情報を得ていながら部活メンバーに口を閉ざしていたということ以上に、鬼隠し編で圭一は大して園崎家の陰謀を妨害する行為はとっていない。
また、なぜレナまでが圭一に威圧行動をとるのか不明だ。綿流し編で名探偵ぶりを発揮したことを思うと、レナは園崎家の陰謀にノータッチだったと思われる。しかし、鬼隠し編ではまるで魅音との共同戦線で圭一を追い詰めているように見える。
つまり、鬼隠し編で圭一が殺害されたことは、園崎家の陰謀とは独立した背景があったと思われる。その背景とはなにか?
考察4:注射器の意味
なぜ、鬼隠し編で圭一は命を狙われたのか?
この謎を解くには、圭一のメモと、注射器の意味について考える必要がある。
圭一のメモからは、バラバラ殺人の被害者が生存している可能性と、注射器に関する記述が破り捨てられた。
しかし奇妙なことに、オヤシロさまの祟りや、レナや魅音等を犯人として告発する文章は残された。
これは、少なくとも園崎家の陰謀に加わった者による工作ではない。園崎家の者なら、魅音をオヤシロさまの祟りと関連付ける証拠は残さないだろう。メモを破った者は、魅音が連続怪死事件に関係していると知られても構わない、と判断したのだ。それよりも、バラバラ殺人や注射器に関する記述のほうがその者にとっては致命的だった。
これはどういうことだろう。メモを残す直前の、魅音やレナとのやりとりを思い出してみよう。
魅音は「監督」が来る前に済ませようと、注射器を構えて圭一に迫ってきた。「富竹さんと同じ目にあってもらう」と。その後、圭一は魅音とレナを殺害、窓の外には数人の大人が来ていた。
上記の通り、レナは園崎家の陰謀に関係していないと思われる。バラバラ殺人の被害者である工事現場監督が仮に生存していたとしても、魅音がそのことをレナの前で口にするとは思えない。従って、この場面で魅音が来ると言った「監督」とは、祟殺し編で野球チームの監督として登場した入江のことだろう。
入江はなにかの目的で圭一の家で魅音やレナと合流する予定だった。となれば、入江が魅音やレナの死体を、そして圭一のメモを発見し工作した可能性は高い。「バラバラ殺人の被害者をもう一度よく調べてください。生きています」という一文を警察がもし読んだなら「バラバラ殺人の被害者である監督」から「野球監督の入江」を連想することは容易だ。入江は、圭一のメモから自分が事件に関連していることが発覚するのを恐れた。あえて残りの部分は残し、疑惑の目を魅音やレナ等に向けさせることで、自分を安全圏に置いたのだ。
同様に、注射器に関する記述を削除したということは、それが入江に関係している可能性が高い。つまり、魅音の持っていた注射器は、医師である入江によって渡されたのではないか。これはどのような意味を持つのか。
ここで沙都子の兄、悟史について考えてみよう。
悟史に関する情報はあちこちに拡散している。鬼隠し編でのレナとの会話、祟殺し編でのバーベキュー帰りの会話等といった断片から、昨年起きたことを以下にまとめてみた。
日付が不明なものもあり、順番が前後している可能性があるので注意してほしい。例えば、悟史が「誰かに見張られている」現象について相談したのはいつなのか決め手がなく、綿流し以前かもしれない。
- 叔父夫婦に悟史と沙都子は虐待を受けていた
- レナが学校中の窓ガラスを叩き割る事件を起こした
- レナが雛見沢に転校してきた
- 沙都子のために部活を始めた
- 悟史が魅音に綿流しの晩、沙都子を連れて行くよう頼んだ
- 悟史の叔母が綿流しの晩に撲殺された
- 悟史がレナに「誰かに見張られている」現象について相談した
- 悟史が金属バットを持ち歩くようになった
- 悟史が失踪した
悟史が叔母を殺害しようとしていることは、園崎家にしてみれば陰謀のためには好都合だったろう。実際に叔母を殺害したのが悟史なのか、それとも園崎家の手下なのかは不明だが、最終的には園崎家により精神異常者による通り魔的犯行として偽装された。悟史の失踪も、オヤシロさまの祟りの法則にあわせるために園崎家が行ったのだろう。ここまでは特に矛盾はない。
問題は、レナに「誰かに見張られている」と相談したことだ。これは圭一の「ひとつ多い足音」と似た現象だ。レナ自身も鬼隠し編での会話で「ずっとついてくる」なにかついて語っている。
圭一だけならば、ストレスによる幻聴として説明できる。しかし、圭一、レナ、悟史と三人もの人間に同じ現象が起きたということは、なにか同一の原因があるはずだ。
三人に起きた現象、ひとつ多い足音や見張られている感覚、ずっと謝っている声、これらは現実にあったのだろうか。
一部はそうだったかもしれない。園崎家による監視があったのかもしれない。しかし圭一が玄関で感じた気配や、枕元までついてくるオヤシロさまとなると、さすがに現実のものとは思われない。これらは幻だろう。しかし、個別の三人が共通に感じる幻などあるだろうか。
疲労やストレス、薬物からくる幻覚、個々人の素因に由来する精神病による幻覚だったならば、共通の幻覚体験が生じるとは考えにくい。では催眠による暗示だろうか。それならば確かに可能だが、レナだけが日常に帰り、悟史と圭一が消された理由がわからない。
残された可能性がある。ウィルスによる脳炎だ。ウィルス性脳炎をもたらす雛見沢特有の風土病が存在するのではないか。
風土病や脳炎という言葉でぐぐってみたが、残念ながら私が探した限りでは適合する実在の病気をみつけることができなかった。強いて挙げると、綿流し編で魅音が「業病患者の隔離集落の成れの果てであるという根も葉もないレッテルを貼られ」たと告白しているのがその伏線とも思われる。
ウィルスによって脳の同じ部位に損傷を受けたことで、三人とも足音や「ごめんなさい」という聴覚異常、背後の気配や誰かに見張られている気がする追跡妄想といった同じ症状が現れたのだろう。
このような風土病があり、くわえて部落差別の歴史があれば、それが現代医療の範囲とは知っていながらも、あえて外部には秘密にすることは考えられる。また、オヤシロさまが雛見沢に入ってくる者だけでなく、出て行く者も許さないとは、ウィルスが拡散することを防ぐ古来からの知恵だったとも受け取れる。
また、なぜ他の部活メンバーではなく、圭一、レナ、悟史の三人だけが感染したのかについても説明できる。産業廃棄物の不法投棄現場での、宝探しだ。圭一と同じように、悟史はレナの宝探しを手伝ったのではないか。そして、ウィルスが不法投棄現場に生息していたならば。これなら圭一、レナ、悟史が感染し、他の者が感染していないのもうなずける。
レナの場合は、幼少時に不法投棄現場で宝探し中に感染、発症し、奇跡的に治ったが心配する両親によって雛見沢から引っ越した、という事情が推察できる。後遺症として人格変化が残り、校舎のガラスを叩き割る事件を起こして雛見沢に戻ってきたと考えれば辻褄が合う。悟史については症状が回復しなかったため、失踪という形で死体ごと隠蔽されたのだろう。
これを踏まえて、鬼隠し編で起きたことを再考してみよう。
魅音は風土病のことを知っている。しかし、雛見沢のため秘密にしている。圭一の挙動が不審なことから、昨年の悟史のことを連想し、感染に気付いた。おはぎの針については風土病とは関係なく、大石から情報を受け取っていることへの警告だろう。素振りをやめるよう注意したことは、バットが失踪した悟史のものだったからだろう。しかしダム現場で二人組に襲われたことは、感染がほぼ間違いないと判断し、圭一を拘束するためのものだったと思われる。
レナについてはどうか。レナは風土病のことなど頭になく、あくまでオヤシロさまの祟りのみを信じているようだ。大石は「オヤシロさまの使い」と魅音から聞いたことで、大石と車中で話をした圭一がオヤシロさまに祟られたのでは心配した。祟殺し編ではバーベキュー帰りに悟史に関する話題を振られて初めて豹変したにも関わらず、鬼隠し編では圭一に隠し事をしていないかと訊かれただけで豹変したのは、このためだと思われる。さらに前原家で圭一と大石が電話で話し合っているのを盗み聞きし、更に確信を深めた。斧を持って追いかけたのは、圭一がオヤシロさまの祟りを招いた具体的行為を聞き出そうとしたのだろう。もちろん、圭一は祟りを招くようなことなどなにもしていなかったわけだが。
このような流れからすると、鬼隠し編のラストの意味がわかってくる。入江はお魎から風土病の隠蔽に協力を求められていたのではないか。魅音は入江を呼び、感染の疑いがある圭一を処理しようとした。そして、その前に準備として注射を済ませておこうとした。となれば、注射器は喉を掻きむしりたくなる未知の薬物ではなく、脳炎による錯乱で暴れることを防ぐための鎮静剤の類だったのだろう。
先程、ウィルスは産業廃棄物の不法投棄現場に生息していたと推理した。思い出して欲しい。圭一、レナ、悟史以外にも、不法投棄現場に姿を現した人物がいる。
そう、富竹だ。
魅音の「富竹さんと同じ目にあってもらう」という言葉の意味がこれで明らかになる。恐らく、富竹は(前日までに兆候はあったかもしれないが)綿流しの晩に祭具殿へ忍び込んだ後で、偶然にも症状が極端に悪化し、錯乱状態となった。角材を振り回して暴れたにも関わらず、それが誰かにぶつけられた形跡がないのはそのためだろう。
鷹野は自転車を運び去って富竹が移動できない状態にした上で、園崎家に相談した。恐らく、この風土病はリンパ腺が腫れるなど首に大きな特徴がでるのだろう。それを隠すために、まずはナイフで富竹の喉を切りつけ、その後でゆっくりと富竹の指先を強制的に喉へ押しやり、ゲテゲテゲテ! 掻き乱し、爪の間に肉片を押し込むなどして偽装したのではないか。
圭一も同じだ。発症した以上、治療方法はないと判断した魅音は、圭一に対しても同じように偽装工作を施そうとした。実際にはその後で魅音は返り討ちにあってしまったため、入江が替わって行ったと思われる。
考察5:梨花と沙都子
さて、色々と考察してきたが、まだ謎がいくつか残っている。
パート | 未解決の謎 |
---|---|
綿流し編 | 梨花の死体に残されていた注射器はなんのためだったのか? |
祟殺し編 | 梨花が殺害された理由は? なぜオヤシロさまへの冒涜という形をとったのか? そして殺害者は? |
暇潰し編 | 梨花の予言に続くモノローグの意味は? |
これらの謎について、以下考察するわけだが……予め、注記しておく。
沙都子を愛する者は、この先を読んではいけない。
私は警告した。問題なければ、続けて読んで構わない。
なお、これはあくまで机上の論理に過ぎないことを忘れないでほしい。私は論理性、蓋然性、単純性の見地から、私に可能な限りの推論能力で、真実に近い仮説を探したに過ぎない。
では、とりかかろう。まず、梨花の死体に残されていた注射器について考えてみよう。
この注射器は圭一に使用されようとしたのと同じ、錯乱で暴れる者に対処するための鎮静剤だったのだろうか。確かに、その可能性は否定できない。しかし、仮にそうだとして、それは誰のためのものだったのだろう。
小学生の梨花が、それが錯乱して暴れている相手に注射を打つのは無理だろう。では、自分自身のためのものだろうか。いや、祟殺し編において梨花は、富竹や圭一のように喉を裂くという死に方をしていない。ならば、風土病には感染していなかったと見るべきだろう。
では、誰かに渡すために一時的に注射器をポケットに入れていたのだろうか。それも考えにくい。綿流し編で梨花は、園崎家に醤油を借りに行って殺された。そのとき注射器はポケットにあったはずだ。つまり、普段から注射器を持ち歩いていたということだろう。
いや、暇潰し編で梨花は自分の死を予言していた。園崎家に醤油を借りていくときにも、自分が殺されることを察していたはずだ。だから注射器は武器として持っていったのだ、と思う人もいるかもしれない。そう、確かにその可能性はある。しかし、あの梨花が隙を狙って魅音に注射しようなどと考えるだろうか。まだ包丁なり金槌なり、直接的な武器を持っていくだろう。
梨花はなにかの目的で、恐らくは風土病患者のための、注射器を持ち歩いていた。問題は、その患者もしくは患者候補とは誰なのかということだ。
ここでいったん、祟殺し編で梨花が殺害された謎に焦点を移動してみよう。
なぜ、梨花はオヤシロさまへの冒涜のような形で殺されたのか。これは園崎家の陰謀にとっては不自然なやり方だ。綿流し編では死体を隠し、あくまでも行方不明という形にしている。オヤシロさまへの冒涜などというあからさまな方法では、梨花を崇める老人達の怒りを買うだろう。鍵を簡単なものに変えたことの責任をとらせる、という名目でのひっそりした消失にするはずだ。
これは暇潰し編での語り手不明のモノローグとも一致する。最後の死、すなわち梨花の死は「奴らの都合であるはずがない」。奴らとは園崎家だろう。昨年までの連続怪死事件は園崎家によるものだった。しかし梨花については違うと言う。
更にもうひとつ、同じ夜に入江が自殺(他殺?)していることと関連性はあるのだろうか。
例えば梨花の死体を発見したのが入江であり、悲しみのあまり自殺したのだろうか。まあ、悲しむには違いないだろうが、自殺となるとそれは少し違うように思う。では逆に、入江が自殺するとしたら、それはどんなことだろうか。
更に焦点を移動する。祟殺し編において、綿流しの祭に参加した者達や沙都子の証言と、圭一の体験との食い違いはなんだったのだろう。
祭に参加した者達が嘘をついていないという可能性はあるだろうか。その場合、圭一に一卵双生児の兄弟がいたか、圭一が二重人格かつ日付に関する錯誤があったのでもない限り説明がつかない。さすがにそれはないだろう。
とすれば、雛見沢村全体が圭一を守ると取り決めしたという可能性しかない。全員が偽証することで圭一のアリバイを守ることにしたのだろう。
ただひとつ、ずれているのが沙都子の証言だ。叔父が帰ってきたという沙都子の証言。圭一が確かに鉄平を殺害し、魅音達が圭一を守るために偽証しているのが確かならば、嘘をついているのは一人しかいない。沙都子だ。
そう考えると、沙都子の証言に対し魅音やレナが沙都子に冷淡な態度を示したのも理解できる。沙都子は叔父が生きて帰ったという設定で演技をしているのだな、と魅音やレナは思ったのかもしれない。それなら沙都子の演技に合わせておいて、圭一のアリバイがより確実な時間に鉄平は死んだことにしよう、と思ったのだろう。
では、本当に沙都子は演技をしていたのだろうか?
祟殺し編の「[TIPS]恨み帳?」では、沙都子と思われる人物がモノローグの最後にこう語る。「あぁ、また誰かが謝りだす…」と。
これは、レナと同じ現象ではないだろうか。枕元にまでついてきて許すまで謝り続けるオヤシロさまと同じではないだろうか。
つまり、沙都子も風土病に感染していた。
ウィルス性脳炎は蚊やダニを媒介したり、狂犬病のように直接噛まれることで伝染する。通常は数日で発症するが、稀に数ヶ月から数年もの潜伏期間を経ることもあるという。雛見沢の風土病の正体が不明なため断定はできないが、祟殺し編では食事を一緒にするなど触れ合いの多かった圭一からの感染や、同じ生活圏にいた悟史から感染し、潜伏していた可能性もある。
当然、沙都子には悟史や圭一と同じ運命が待ち受けていただろう。極端な被害妄想、精神的不安感。あるいはもっとひどく、存在しない叔父からの虐待を幻視した可能性は考えられないだろうか。鉄平が既に死んでいるにも関わらず、幻聴や、記憶の錯誤によって、綿流しの晩も虐待を受けたと錯覚した可能性は。風呂場で圭一に助けられたときも同様だったのではないか。実際、圭一が探しても家の中に鉄平の姿はなかった。
そして、レナと同じ、人格の変化を迎えた可能性は。
以下は想像に過ぎない。事実はジグソーパズルではなく、ピースがうまく組み合わさるからといって、できあがった絵が真実とは限らない。ピースが組み合わさるということは、単にそれだけであって、それ以上のなにものでもない。それが真なのか偽なのか、紙の上だけではわからない。
梨花は風土病患者のための注射器を持ち歩いていた。確かに、大人なら梨花には注射できない。しかし、それが同じ子供なら、少女なら、いざというときのために持ち歩くことは考えられる。
鉄平は圭一が殺した。もう沙都子を迎えに行ってもいいはずだ。あるいは顔を会わせて話をするだけでもいい。そう梨花は判断したかもしれない。夜になって、梨花が沙都子に会いに行った可能性は、充分に高いと思う。そして、なにが起きたか。
鷹野の「[TIPS]研究ノートⅡ」には「オヤシロさま」の由来が「御八代さま」であり、従って古手家の八代目である梨花も、その意味ではオヤシロさまであるという説がでてくる。このことを、沙都子が知っていたとは思えない。しかし、梨花が老人達にオヤシロさまと呼ばれた可能性はあるし、いずれにせよ古手家の巫女として神儀を行った梨花はオヤシロさまに最も近い存在だろう。
幼い頃、祭具殿に忍び込んでオヤシロさまを壊した沙都子。橋の上で圭一に、オヤシロさまの祟りを受けても仕方がないと語った沙都子。
暇潰し編でのモノローグは、「最後の死は、ハンカチか何かで口を塞がれ、意識が遠くなって。」「二度と意識を取り戻せないと言う慈悲深い形で行なわれる。」と語った。確かにある意味、園崎家の陰謀として魅音に殺害されたときよりはましだったのかもしれない。
それは梨花のいちばんの親友の手によってなされたのだから。
鬼隠し編で魅音は圭一を拘束したとき、入江を呼んだ。感染者がでたときに入江を呼ぶことは、風土病を隠すために予め決められていた手続きだったのだろう。梨花も、恐らく同じことをした。感染者をみつけ、入江を呼んだ。
入江が自殺するとしたら、それはどんなことだろうか。沙都子が傷付くのを助けられなかった場合。そう、ある意味、入江が目にした光景はそういうものだったろう。医師でありながら、雛見沢のためにと思い、あえてしてきた仕事。もし自分が、部落差別を恐れることなく、近代医療を取り入れ、医学界に強力と情報収集を呼びかけていれば、このような事態を招くことはなかったはずだった。
梨花は、オヤシロさまへの冒涜のような形で殺されていた。
沙都子を風呂に入れたのは、入江だろう。それほど、沙都子の身体は汚れていたわけだから。
あはははははははははははははははは………………。
参考リンク
- 07th Storming Party
- 言わずとしれた公式サイト。
- karutaの秘密基地
- 研究サイト。ここの全編共通カレンダーや本文引用とかがいちばんお世話になりました。ありがとうございます。
- ひぐらしがVIPでなく頃に
- ひぐらし関連リンクや 2ch のまとめ。大量。
おわりに
忘れもしない、あれは三ヶ月前、ミステリ趣味人の大規模なオフ会MSYCON6で市川憂人さんに熱く布教活動されたのだった。
「PCゲームは時間を食いつぶす魔の道、進んではならぬ」と鉄の戒律を守り、積読消化の苦行に勤しんでいたはずの私は、いつの間にか憂人さんの色香と、飴と鞭の絶妙な使い分けにたぶらかされていたのだった(飴=ミステリとして面白い、鞭=すごく怖い)。
実を言うとコンバンハチキンカレーヨ再 by元さん、永世 by進井さん、実験です(仮) by野々田さんといったサイトで絶賛されていたのは知っていたのだけど、まあやっぱ時間をとられるのはなあと思い、手をだす気はなく、事前情報もほとんど頭に入れてなかった。
それがよかったのか、悪かったのか……四月十六日、午後十一時半、「どうせならスッゴク怖くしちゃえ!」と部屋を暗くしてヘッドホンして……。
レナの豹変を、素で体感してしまった。
うぉおぉおぉおぉおぉおぉお。
レナこわいレナきらいレナこわいレナきらい(トラウマ)。
イヤー、もう、ホント、しゃれになりません。その後も気の進まないこと進まないこと。といって、やらずにいるにはあまりに魅力的すぎるこの物語。六月二十六日、二ヶ月あまりかけてやっとこ暇潰し編を終えることができた。
正直、私は犯人当ての類で正解を推理できたためしがなく、さっさと目明かし編に進むつもりだった。しかしネット上にある他の人の感想や推理に触発され、いくつか思いついたことだけでも書いてからにするかと決心した。
まあそこからがまた長いこと。普通の勤め人なんで土日に執筆しただけだが、三週間ということは正味五日間くらいはかかってるわけだな。
全体を統一把握できるような文章のほうが面白いだろうと思った結果が上の文章なわけだが、思い付き並べるだけのほうが遥かに楽だった……。
正直、上に書いた考えに自信があるかと問われると、ニッコリ微笑んで首を横に振るだろう。
園崎家の陰謀はまあいい線かな、と思う。風土病になると、少し怪しい。検死で気付かれるだろ、普通。首に特徴がでるから隠したなんて、そんなご都合な。沙都子による梨花殺害説は、入江が実は見かけ通り自殺だったら面白かろうと無理矢理ひねりだした(爆)。沙都子萌えの人、本当にスミマセン
だいたい自分が死んだことになるのに鷹野が焼死体の工作を了承したというのも変だし、おはぎの針も大石と話をしたくらいでそこまでするようには思えないし、やはり雛見沢大災害は人の手によるものであってほしいし(爆)。
どうもやっぱり、完全解明できたとは言えないようだ。
というわけで、最後にお約束を。
どうしてこんな長文レポートを書くハメになったのか、私にはわかりません。
これをあなたが読んだなら、その時、私は体力的に死んでいるでしょう
……目明し編に進んでいるか、いないかの違いはあるでしょうが。
これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。それだけが私の望みです。
...Sorry, This is Bad Ending.