私の文章だけだと、予断に陥るかもしれない。
 微妙なニュアンスについては原文を確認したほうがよい。
 というわけで以下「ひぐらしのなく頃に」20040813 ver. から引用する。
 [*~*]は私による編集、もしくは注記を意味する。

鬼隠し編:[TIPS]元気ないね

「……どう思う?」
「さーね。」
「………。」
「圭ちゃん、ひょっとして…。………かな?」
「……わかんない。」
[*中略*]
「………あのねぇ、レナはよく知らないだろうけど、実はあいつ、オヤシロさまの使いなんだよ。」
「え? 何の話?」
「あいつが現れるとね、…必ず鬼隠しが起こるの。……本当だよ。」
「…………あれ? そうなの?」
「……一昨年、梨花ちゃんのお母さんが入水したでしょ? その直前に大石が尋問してたんだよ。」
「………そう言えば、悟史くんが転校する前にもいたね。」
「転校~? あはははははは、レナはいいヤツだよなぁ。」
「で、今度は圭一くんの前に現れたんだ。……じゃあ圭一くんも鬼隠しになっちゃう?」

鬼隠し編:斧を持つレナとの会話

「だからね、誓ったの。もしも悟史くんみたいに、苦しんでいる人にもう一度会えたなら、レナが助けてあげようって!
 もう人が“転校”するところは見たくないの。あははははははははははははは。」
[*中略*]
「…圭一くんさ、誰かに謝られたことない? それもずっと。」
 世界から音が消え、レナの声だけがいやに大きく響いた。
「それはね、許してもらえるまで……ずっとついてくるの。学校へも。お家へも。…枕元へも。」
[*中略*]
「…………大丈夫だよ。レナが助けてあげるから。」
 レナは斧を大きく振り上げたまま……さらに一歩踏み込んでくる。
「…………さぁ。」
 さらに一歩。レナの顔が俺の眼前いっぱいに広がる。
「…………話して。」

鬼隠し編:圭一のメモ

 私、前原圭一は命を狙われています
 なぜ、誰に、命を狙われているかはわかりません。
 ただひとつ判る事は、オヤシロさまの祟りと関係があるということです
 レナと魅音は犯人の一味。
 他にも大人が4~5人以上。白いワゴン車を所有。
[*破り捨てられた箇所:ここから*]
 バラバラ殺人の被害者をもう一度よく調べてください。生きています。
 富竹さんの死は未知の薬物によるもの。
 証拠の注射器はこれです。
[*破り捨てられた箇所:ここまで*]
 どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。
 これをあなたが読んだなら、その時、私は死んでいるでしょう。
 …死体があるか、ないかの違いはあるでしょうが。
 これを読んだあなた。どうか真相を暴いてください。それだけが私の望みです。

綿流し編:魅音の告白

 …神聖な鬼ヶ淵村は、いつの間にか、業病患者の隔離集落の成れの果てであるという根も葉もないレッテルを貼られ、…苦難の時代を迎えることになったのでした。
[*中略*]
「……この5年間の連続事件ね。
 …私が直接関わったものもあるし、間接的に関わったものもある。いくつかは園崎家だけでなく、他の御三家の、公由家や古手家が関わっているものもあるけど、……その全ての中心に私がいたと思う。」

祟殺し編:バーベキューの帰りでの悟史に関する会話

「……悟史は、その、………転校したわけじゃないんだよ。」
 …魅音は観念して、そう言った。
[*中略*]
「だってこれは、オヤシロさまの祟りだもの。」
「………え? たた…り?」
 …レナが何を言い出したのか、その意味を理解するのにしばしの時間が必要だった。
 魅音が舌打ちしながら、小さく首を横に振る。
「悟史くんは消える前に、私に教えてくれた。…誰かに見張られている。後を付けられている。家の中にまで付いてくる。寝る時、枕元に立って見下ろしてるって教えてくれた。」
「……やめなよレナ。」
「それは間違いなくオヤシロさまの祟りの前兆。きっと悟史くんは、心のどこかで雛見沢を捨てて逃げ出そうという気持ちがあったんだと思う。…それをオヤシロさまは許さなかった。」
「……だからやめなって…。」
「オヤシロさまは雛見沢の守り神さま。…雛見沢を捨てて逃げ出そうとする人を絶対に許さない。私はそれを謝った! でも悟史くんはきっと謝らなかった。だから! オヤシロさまの祟りにあってしまったに違いないのッ!!」
[*中略:レナと別れて魅音との会話*]
「だからさ、…私たちは沙都子の家族の話には触れないことにしてる。…悟史のことは、仮に聞かれても、転校したって誤魔化すことにしてる。……その辺の事情を、汲み取ってもらえるよね。」
[*中略*]
「……さっきのでわかったと思うけどさ。…レナって、どういうわけかオヤシロさまの祟りの話だけは、……笑い事で済まないんだよ。…転校してきた時から。」

祟殺し編:魅音やレナが沙都子に冷淡な態度を示す

「レナも聞いたよ。…沙都子ちゃんの叔父さんが、帰ってこないって言った。」
「どうして? 何で帰ってこないの…?」
「おかしいよねぇ。だって、今朝もちゃんと沙都子ちゃんの叔父さんは居るんだよ? なのに何で帰ってこないなんて言うのかな? かな…?」
「……圭ちゃん、言ってることがさっきから変~。」
 …突然、魅音とレナが…妙に薄気味悪い声で…奇怪なことをしゃべり出す。
 何なんだ…こいつら、…突然……? 何を……言い出すんだ……?
「…圭ちゃんは、…沙都子の叔父さんがいると、何か都合が悪いことでもあるわけぇ…?」
「お、……お前らこそ、…何を言ってるんだ…?
 沙都子の叔父さんなんか居ない方がいいに…決まってるだろうが…!」
「うん。それはもちろん、居ない方がいいよね。よね。…あはははははは。」
[*中略*]
「沙都子の叔父は確かに嫌なヤツだよね。私も居なくなった方がいいヤツだと思うよー。でもさ、居るわけだし。仕方ないじゃない…?」
[*中略*]
「放っておきなよ。その内、解決しちゃうと思うしさ。」
「沙都子ちゃんが、叔父さんが居るって言ってるんだから、居る。ちゃんと昨日も居たし今朝も居る。そうならそうで、いいんじゃないかな。かな。」
 …魅音とレナが、信じられないくらいに突き放した言い方をした。

祟殺し編:[TIPS]恨み帳?

 きっとこいつも何かに乗り移られている。  だってこれは、死んだあの男が言っていたのと同じこと。  あの男が言ったことを、どうしてこいつが知っているのか。  それは決まってる。  あの男に乗り移っていたものと同じものが、こいつにも乗り移っているからだ。 [*中略*]  負けるもんか泣くもんか。  負けるもんか泣くもんか。  あぁ、また誰かが謝りだす…。

暇潰し編:梨花の予言

「私ね。………………あと何年かすると、殺されるの。」
[*中略*]
「…梨花ちゃんが……? ……どうして…、」
「……………とても不愉快なことだけど。……それも多分、決まってることなの。」
「決まっているって、…誰がそんなことを決めるんだい?!」
「それを私も知りたいの。」
[*中略*]
「………………来年の今日。…そう、昭和54年の6月の今日。ダム現場の監督が殺されます。」
[*中略*]
「……恐ろしい殺され方をした後、体中をバラバラに引き裂かれて捨てられてしまいます。」
「バ、………バラバラ殺人………、」
「…その翌年の昭和55年の6月の今日。………沙都子の両親が突き落とされて死にます」
[*中略*]
「そして、さらにその翌年の昭和56年の6月の今日。…私の両親が、殺されます。
 そしてさらに翌年の昭和57年の6月の今日。沙都子の意地悪叔母が頭を割られて死にます。
 そしてさらに翌年の昭和58年の6月の今日。……………あるいはその数日後か。」
「……私が殺されます。」
「全ての死が予定調和なら。………最後の死もまた予定の内なのでしょうか。……でも、ならばこれは一体、誰の予定なの…?」

暇潰し編:語り手不明のモノローグ

 昭和57年までの死は、この村の誰かの仕業と思っていい。
 起こる全ての死は、この村を支配する奴らの都合による予定と思っていい。

 でも、それでは昭和58年が説明できないのだ。
 最後の死は、奴らの都合であるはずがないのだ。

 奴らは人の命など、何とも思わない。
 奴らは目的を達する為の障害は、何であれ取り除く。

 そして奴らの目的は、最後の死を否定しているのだ。
 だから、最後の死だけは、奴らと無関係なのだ。

 でも、最後の死は必ず、ほとんど、おそらく、例外なく、起こる。
 多分、きっと、恐らく。
 最後の死は、ハンカチか何かで口を塞がれ、意識が遠くなって。

 二度と意識を取り戻せないと言う慈悲深い形で行なわれる。

 これは一体、誰の予定……?