誰もいません

 たまには眼鏡なしで過ごすことにした。気持ちが落ちつかず、目が本棚に吸い寄せられる。文章を読みたくてしかたない。
 気分が悪くなり、横になった。やがて身体中の穴という穴から黒い虫のような活字が大量に噴きでて、僕は死んだ。
 じゃあ、この文章はなにかって? ただの活字の連なりですよ。