カーニング

大人だからね
目線が違う
がむしゃらにやる
それしかない
わかってたはず

線路の石とか
郵便ポストの錆とか
真夜中の街とか
治らない病気とか

ただ見上げて
言葉をつむいで
腕を伸ばし
終わりを待つ

ここに愛があって
それに牙があって
僕は泣きながら
手首をくれてやる

夜が来て
玄関にたたずみ
明かりのついていない
家の中をみつめる

僕は君の何分の一?
君は僕の何分の一?