シューマイこわい

 ある中華料理店で常連客たちが、世の中でいちばん恐いものはなんだろうと雑談していた。
 看板娘のチャイナさんはシューマイがこわいという。悪ノリした客たちは大量のシューマイを店主に注文し、それをうずたかく皿に盛ってチャイナさんの私室に置いた。
 それを目にしたチャイナさんは、こわいこわいと震えながらシューマイを手づかみで食べ続け、お腹を壊して死んでしまった。可哀想なことをしたと客たちは葬式をしたが、さて出棺というとき棺がやけに軽い。
 棺の蓋を開けてみると、シューマイがチャイナ服を着て座っていたという。